その十三 せつめいする男ガイド

◆◆中国旅行◆◆

◆三日目 その六 「せつめいする男ガイド」

悪夢の昼飯の後、われわれはここ、景徳鎮から更に郊外に行き、湖田古窯跡へ向かった。湖田古窯跡では、色々な窯跡の遺構を三,四個見て回った。まずは博物館(そんな立派な物ではなくただ単に一フロアに磁器がおいてある、郷土資料館みたいな所である)へ行き、ガイドの話をききながら磁器を見る。説明をメモをとりながら聞くもの、ただ単にきく者、色々いた。

みなさん、この旅行記を読んでいて、「偶に窯跡の説明やら、まじめな内容が入るな」などと、思ってはいけません。これは研究旅行。本当はこちらがメインです。

そして最後の遺構。

着くと、何年もあけたことが無いようなぼろい鍵がかかった鉄の扉があった。鍵を開け、かんぬきを外し、入って行く我等。中はしばらく人が入っていない様子である。なだらかな階段がついた小道の横には植物が雑然と生い茂り、掻き分けたり、しゃがまないと前へはいけない。一言で言うと藪(やぶ)。15メートルほど進むと窯についた。

男ガイドが窯の形態の話をする。それによると、窯の形には瓢箪の形をした者と馬蹄の形をした者と、鴨蛋(鴨の卵の意)形と三つあり、大量生産するときは瓢箪と鴨蛋を使い、出来を良くしたい場合は馬蹄形のほうを使うらしい。熱の循環温度の均一さが馬蹄形のほうがいいらしい。ただし沢山焼けないそうだ。

窯跡を目の前に、詳しく調べたのか、非常に丁寧な解説をする男ガイド。・・・だが、ここで褒めてはいけない。

なぜか→答え:蚊がスゲェ

蚊は天然の注射器。海外で蚊にさされる事はあまりよろしくないと聞く。豚とかが病気に感染してたらどうすんだ・・・そういや家畜飼ってる匂いがさっきしたな。ガイドさん、オネガイ、オネガーイ!早く切り上げて・・・。

だが!なんたること!当のガイドは、そんな衛生面での思いをめぐらせる事すらせず、長々と10分くらい説明を続けたのであった!私にも、この説明にガイドが非常に頑張ってるのが伝わってきます!

蚊は、あちこちの葉っぱにくっついていて、人が近づくとフラフラと飛んでくる。だいたい一人に対して十数匹の単位。そんな中を夏の軽装で突っ立ってみなさい。蚊にとっては美女が裸で寝ているようなもん。場は、きびしい残暑と蚊の猛攻、そしてガイドの熱烈な説明で、異様な熱気に包まれていた・・・。

私はそのとき偶然、長袖・長ズボンを着ており、蚊の猛攻からどうにか身を守ることが出来た。顔は忍者とかテロリストみたいにタオル巻いてガード。だが周りの人半袖半ズボンであった為、蚊に何十ヶ所も刺され、手足がボコボコに腫れていた。後日、誰も感染症にならなかったのが幸いだ・・・。

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◆三日目 その七 「また・・・」

さて、一通りみてまわった後、夕食を食べるわけだが、昼と同じマイナス三ツ星ホテルで、またとんでもない目にあった。


  _, ._
( ゚ Д゚)

昼とほとんど同じ料理に再会。さて、この険しい三ツ星料理の山をどう攻略しようか・・・!

(゚听)イラネ

前回のあまりの不味さを思い出し、顔にタテ筋の入っている我等。でも腹は減っている(←重要)

10分くらいのぎこちない食事の後、OM氏がひらめいた。まずいぜんまい&肉が入っている比較的うまい汁と、まずい薄い塩味のスープに浮かんでいた、まあまあの麺を合わせて「うどん」に似た味を作ったのである。

・・・・・・この世紀の大発明によりどうにか夕食が終了した・・・・・・。

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