その十一 悪夢の3日目。中国トイレ事情。

◆◆中国旅行◆◆

◆3日目 その一 「はじめに」

…穏やかならぬページタイトルと思った方もいらっしゃるでしょう。でも、こうつけたのには理由があります。何故なら私の中で景徳鎮が一番最悪だったからです!!!。原材料不明のまずい料理、三ツ星とは名ばかりのホテル、激烈に衛生観念のないトイレ・・・。これから汚い表現があるのでご飯食ってる方は見ないことをお勧めします。

其の日の早朝、朝食を済ませ、ホテルのチェックインを終えた我々は、空港へ向かった。アモイ空港から南昌空港に向かい、今日のメインの地景徳鎮へ向かうためである。飛行機の中で私はのんきにニワトリの絵なんか描いていたりしていた。このあと景徳鎮で待ち受ける数々の惨劇も知らずに・・・。8:30に日程上では南昌空港に着いているはずだが、だいたい9:00過ぎだろうか。実際着いたのは。空港に到着した後、我々はバスにて景徳鎮へ向かった。午後には景徳鎮に着くらしい。バスの中で私はこのとき、特に意味も無く送電線をスケッチしていた。あああ、このときはほんとによかった!この後あれさえなければ!

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◆3日目 その二 「とある休憩所」

・・・3時間以上もバスに乗っていく場合一回は、トイレ休憩があるものです。それは、そんなトイレ休憩のときに目撃したのであります。まあ、日本でも、ちょっとした休憩所のトイレというものは、普通のトイレと比べて少しレベルが下がる物であります。それが中国だった場合、どんな大惨事になるか・・・。

バスで道を走っていて大体1時間半は経った頃でありましょうか。日本人ガイド(と言うかツアコン?)のDさんが、「これから、先の道のりも長いですし、ここで一回トイレによることにします」といった。正直なところ、かなり小の方がたまっていた私にとって、それはかなり嬉しい事だった。バスはだんだんとスピードを落とし、道に横にある休憩所に入っていく。休憩所といっても別に何か日本のようにレストランがあるわけでなく、ただトイレがあるだけ。コンクリートで出来た、トイレ以外何も無いというシンプル極まりない無骨な場所。シンプルイズベスト。私はここを思い出すたびに、この言葉にクエスチョンをつけたくなる気分に襲われるのである。

この殺風景な風景は、ある意味これから起こることにふさわしい舞台といえた。トイレへ行く為、バスを降りた私は、其のたたずまいを見て、「あ、汚そうだな」と直感。って言うか入る前から臭い。何かの結界でしょうか。だが、行くしかない。私の体がトイレを求めているのだ。私はもちろん息を止めて入って行った。活動出来る時間はおよそ一分。果たして無事に戻ってこれるのだろうか・・・。

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◆三日目 その三 「とある休憩所。その内部」

トイレの中は意外と広い空間が広がっていた。中には、汚臭が満ちているに違いない。何故なら・・・来ました初体験!!匂いが誇張抜きで目にしみる。さらに、鼻つまんでるにもかかわらず、例の香りがしている。皮膚でも匂いって感じるんだね。匂いの元は予想がつく。なるべくそちらの方を見ないようにして小をする。絶対見るまい、絶対見るまいぞと、固く心に誓う私。

・・・だが、誤算があった。それは人間に必ずある、好奇心と言う名の魔物だ!!!かのコロンブスがアメリカ大陸を発見したのも、ひとえにこの好奇心とやらのお陰である。私は小用を済ませると、安堵感で気が緩んだか、ついうっかりとその方向を向いてしまった。


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山が見えた!高い高い山です!!その姿は、世界の屋根エベレストに激似もうジェラートは食べれません。一体何人分の者が悪魔合体して出来ているのか、20センチある溝の深さをはるかに超えている高さである。それにしても何で暗い緑色なんだ?

前に私に衝撃を与えたものにくらべると、月とすっぽん、巨人と蟻くらいの差があり、カルチャーショックどころか全人格を破壊されそうな力で迫ってくる。こんなの日本では災害が起こらない限り、けして見る事は無い。吐き気を覚えつつ、私は急いでトイレを出ると、大きく息を吸い込んだ。空気をこんなにうまく感じたのは初めてです。

私は自分の行為に後悔した。私があれを見た行為、そして見たものはコロンブスが新大陸を見るが如きものなんかではなかった。そんなものではなく、いうならば禁忌。タブー。イザナギの尊が黄泉に下りてついつい見たものとかそれに属するもののような気がしたのであった。トイレの神様って凄いな。あんなとこに居るなんて。

比較的まともであろう、高速道路のトイレのレベルがこれだとすると。もはや或る意味神話の域に達している、紐にぶら下がってクソしてそれを下の豚が食べて、さらにその豚を人間が食うという究極のエコロジーシステム「豚洗式トイレ」も本当かもしれない…。

※追記:日本に帰ってきて、つい先日。中国陶器の展示展を見る機会があった。そこで墓に入れる陶器が展示されていた。どういうものかといえば、陶器で当時の生活をかたどった、死後も同じように生活できるようとの願いがこめられているもの。そして、その中に豚洗式キター!!!

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