食事も終えて次の目的地に向かった。
その名は「泉州海外交通博物館」。博物館の外の入り口に、割れた大砲が置かれていた。
ここは中国における船の発展の歴史が模型によって記されていたりする。信仰の対象のものが彫られたらしき石板があった。外見はパッと見るだけだと全体が天女っぽい。だが、今度はパーツごとに見ていくと、頭部は三蔵法師がかぶっている様な帽子をかぶり、顔は仏顔、体は羽衣らしき物を身にまとい、背中には天使のような羽が生えている。足は座禅を組み、手には印を結んだ上に十字架をもっている。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
この像を見た瞬間電撃が走った!!これぞクリスマス(キリスト教)とお正月(神道)と盆(日本仏教)、さらには56億7000万年後に世界を救うらしい弥勒信仰(弥勒はイスラム教スーパーシーア派のミトラ)大黒様(ヒンズーの暗黒神)へのお参りをいっぺんに行う日本人にふさわしきものではないでしょうか!
ほかにも有名人(歴史上の)の紹介とかあり、見ていて面白かった。展示の仕方は中国語が読めないからどうしようもないのだが、石碑のところは、私が不勉強のせいか、ただ並んでいるという感じを受けた。船のほうは年代順に並んでおり時代による変化とかわかってよかった。
博物館の次は寺(名前を失念)。
西塔かどこかに孫悟空が彫られていて有名な寺らしい。皆が「ほらあそこ!」とか「あれあれ」とか言って孫悟空を指差したり写真をとったりしているのだが、オブジェが多すぎてどれがどれだか区別がつかず見つけられませんでした・゚・(つД`)・゚・さて、その寺の中に入って行くと・・・。まあ寺だから仏像にたどり着くわけである。が、仏像見て先ず思ったこと。
「な、何で口紅ぬっとるんじゃあ〜っ・・・このほとけさんは〜っ・・・。」
美川憲一にも似たその仏像は、ありがたいお経を読むどころか、えらい勢いでさそり座の女を歌いだしそうであり、ありがたみは微塵も感じることが出来ない。ほかにもだんご頭をした可愛い仁王像(色々な意味で逆に怖い)や、なぜか顔がついている不気味な石灯籠、絶対に真っ当な生き方をしてない顔をした、ガン飛ばしている仙人の石像、そして庭には太極拳をしている青年一人と、何故か年代別のシーサーの石像などがあった。この日は昼食が遅めだったので夕食も遅めになり、この日も五つ星ホテルとは別の所で食べた。はいはい例の菜っ葉例の菜っ葉。
はあ・・・一回くらい五つ星ホテルの中で朝食以外の料理を食べてみたかったな・・・。
夕食を食べたあと、足だけのマッサージに行った。
私は余り痛くなく、気持ちよかった。だが、たまに隣にいるOM先生とST君が痛がっていた。悶え苦しんでひどい痛がり様。リラックスチェアに座ってるのにちっともリラックスしてません。同じところを押してもらったがこっちはサッパリ痛くない。あの二人、どこか不健康な体の部位があるに違いない。見立てでは酒かタバコと見た。あとで痛い部位に対応した体の部位を調べようと(足は体の縮図であり、ツボが体の各部位に対応している。)壁にかかっているツボの表を見た。だが、簡体字で書いてあるため何がなんだかわからなかった。
マッサージしてもらっている間、中国のドラマがやっていた。しばらく見ていたのだが、話の展開の仕方が王道というか、くさすぎる芝居の為、雰囲気だけで話のあらすじどころかセリフも結構わかる。内容は、古い家の慣習にとらわれた上流家族(主に敵は父親)の娘が自由を求めて身分が違う男と結婚しようとする話。ここに私が見たシーンの一部始終を記録する・・・。台詞は想像で補ったものです。
舞台:でかい家。中で何やら揉めている。
父 :…あんな男と結婚してはいかん!身分が違う男などもってのほかだ!
娘 :でも・・・!彼は、彼はいい人よ!
父 :許さん!家の恥だ!
母 :お父さん。私、彼とあってみたけど、しっかりした、娘のことを大事にしてくれそうな人だったわ。
父 :お前は黙ってろ!いいか!今後一切あの男と会うな!
娘 :そんな!酷いわ父さん!ピシイーッ!(父、娘にびんた。倒れ伏す娘。)
父 :口答えするな!わかったか!
娘 :およよよよ・・・。(泣く)
母 :おとうさん!
父 :五月蝿い!ここの家の主はわしだ!お前も口出しせずに黙って従えばいいのだ!(ここに娘の名前が入る)!お前はわしの言うとおり、上流階級の家柄の息子と結婚するんだ!
娘:父様のわからずや!
(娘、部屋を出て行く。それを複雑な表情で見送る父。)
・・・みたいな感じ。話の筋が古すぎ。服装のセンスやら配役の雰囲気やら、全体から漂ってくる空気は70年代ドラマ「飛び出せ!青春」あたりを感じさせる。2001年なのに。再放送という事にしとこ・・・でもゴールデンタイムだったな・・・。
マッサージを終えた後、ホテルに戻りTVをまた見た。
するとTVは何故か卓球の洪水状態。プロモーションビデオに始まり、CM、ドラマ、通販。卓球にあらずんばTVにあらず。ここ中国では、スポーツ=卓球の等式が完全に確立されている。余のスポーツ辞典に卓球以外の文字は無い。それにしても使いすぎ。アディダスの靴CMもナイキの靴CMも卓球選手。両方ともピン球スマッシュして踏み込んだ靴が・・・というカメラアングルが違うだけで全く同じ内容。いくらパクリとか著作権侵害が得意でも、さすがに同じ商品ジャンルでイメージが被るのはまずくないでしょうか?売り上げに直結しますよ??車のCMも卓球選手。・・・やっぱりピン球スマッシュすると、それに合わせて車がだだっ広い道をすっ飛んでいきました。他に無いんか!
TVを適当に変え飽きると寝た。明日ははやい。